歯科の選び方の6つのポイントについて

歯科選びのポイントの一つは最初で決まることもあります。それは落ち着いた環境でカウンセリングが受けられるかどうかということです。本来はカウンセリングルームを設置していたほうが良いのですが、最初から診察するユニット(診察する椅子のことです)に座って説明をするような歯科クリニックは余計緊張するかもしれません。配慮がされている歯科クリニックなら、治療ユニットに座る前に個室のカウンセリングルームでしっかり説明してくれます。

治療計画を決める前に初見する必要があればそれは仕方ありません。しかしそのあとゆっくりカウンセリングルームで現状の状態や今後の治療計画、治療費用について歯科医から説明を受けることが望ましいでしょう。最近では電子カルテシステムを導入している歯科クリニックも多いのですが、タブレットやモニターでも治療の説明をしてくれるクリニックならなお良いでしょう。それは歯科医なら理解していても、一般の方には言葉の難しいさや治療が具体的に理解できないこともあります。

そんな場合でも映像や写真、図解などで丁寧に説明されるとよく理解できます。治療前には個室でしっかりしたカウンセリングを行ってくれる歯科クリニックを選びましょう。次に実際の治療に関するポイントです。歯科というと最初に頭をよぎるのが「痛み」という問題です。

患者さんが一番心配するのは痛みに関するケアがあるかないかです。これは痛みの少ない治療を歯科クリニックがおこなってくれるかどうかにかかっています。最近は麻酔注射をするときの痛みでさえ配慮してくれる優しい麻酔を導入しているクリニックも増えてきました。例えば表面麻酔は注射針の感覚が鈍ります。

電動麻酔なら麻酔駅が注射される時の痛みを感じにくくします。無針麻酔なら針のない麻酔で補助的に使用することが可能です。同じ痛みを抑える方法でも色々あります。心配なら痛みが少ない治療が可能かどうかをカウンセリングの時に確認してみましょう。

また中には歯科クリニックに入っただけでも怖いという人もいます。大人の方でも歯科恐怖症という人がいます。そんな場合には「鎮静法」という方法があります。これは笑気ガスと呼ばれる吸入麻酔薬です。

睡眠作用はあまりありませんが、鎮静作用で恐怖心がなくなり、落ち着いて治療を受けることが可能です。正式名称は笑気吸入鎮静法と言いますが、このような恐怖を和らげてくれる治療を行ってくれるかどうかも選ぶポイントです。歯科クリニックの機材計画にもよりますが、歯科治療には細かい作業が沢山あります。例えば歯の根の治療といったような進行中虫歯に行う治療です。

これは歯の内部の虫歯を手作業で除去するので非常に細かい作業になります。そして歯の根の治療には感覚や経験を優先する歯科医も多いのですが(もちろん重要です)、実際に細かい部分まで確認できるマイクロスコープや拡大鏡を導入している歯科クリニックのほうが良いでしょう。実際に機材を使って確認しながら治療してもらったほうがよいのは、再発のリスクを低くするためです。また歯の内部を治療する場合に、歯の中に唾液が入ることがあります。

多くはバキュームなどで吸い取りながら治療を行いますが、唾液には虫歯菌まで含まれることがあります。その時ラバーダムというゴムシートを使う歯科クリニックもあります。このラバーダムは治療している歯だけを出して他は覆うようにして使います。ただしこのラバーダムに関しても必要のある箇所(歯の位置によっても変わるのでその時の歯科医の治療によります)とない箇所があり、全症例で使うとは限らないこともあります。

疑問がある場合は必ず歯科医に確認してください。いずれにしても再発を防止する取り組みです。きれいな歯科クリニックが整えられているかも確認ポイントです。医療器具などがしっかり滅菌されているかどうか、オートクレーブという医療器具の滅菌設備があるかどうかです。

ないという歯科クリニックはあまり聞きませんが、この滅菌されていることが非常に重要です。また歯を削る場合、歯の粉末・唾液などが出ることがあります。細かい話ですがそれらは空気中を舞うこともあります。口腔外バキュームという設備があればなお良いでしょう。

これなら空中を舞う細かい飛沫なども吸い取ることができます。またお子さんに対しても配慮がされているかどうかがポイントです。きれいな歯科クリニックに見えても、子ども連れでいくことが難しい場合もあります。院内がきれいであることに加えて、お子さんを待たせておける利用スペースとしてキッズルームがあれば、院内でお母さんやお父さんが治療していても安心です。

これは治療スペースの一画にあるよりも、安全性や衛生を考えて別の空間があるほうが望ましいでしょう。もちろんクリニックのスタッフの目が届くかどうかもも大切です。先ほどの口腔外バキュームも口腔漏れる可能性がある有害な浮遊粉塵を患者さんの口元でいち早く吸引する機材です。スペースを分けることは万が一粉塵が浮遊しても安心です。

仕事が忙しい方や普段の時間に仕事を抜けて歯科クリニックに通えないという方がいるはずです。ほとんどの社会人の方は退社後に通うか、土日休日しか空いている日はありません。しかし最近増えてきたのが、土日診療や夜間診療に対応している歯科クリニックです。特に時代のニーズとして増えてきました。

オフィス街に開業している歯科クリニックの中には、わざわざ午前中の開業を遅らせて、夜遅くまで診療しているところもあります。その代わりオフィス街なので土日は営業しないというところもあります。これこそそのエリアのニーズにマッチしています。歯科クリニックを選ぶ時は長く通えるかどうかも重要なポイントです。

継続的に通えなければ治療が完了しないだけではなく、かえって苦痛になってしまいます。現代人のニーズに合った深夜に重点を置いて治療してくれる歯科クリニックも増えてきました。土日・休日、深夜まで開業してるところもあります。また駅から近い、自宅から通いやすい、通勤・通学の途中でアクセスが楽であるという点も見逃せません。

自分に向いた歯科クリニックを選ぶなら、せっかく通うのだから長く通える、メンテナンスでも通いたくなる歯科クリニックを選びましょう。歯科クリニックの選び方の最後のポイントは症例別の選び方です。歯科クリニックの方針にもよりますが、虫歯の治療なら痛みの少ない2段階麻酔をしてくれるクリニックがお勧めです。この2段階麻酔は表面麻酔(塗るタイプの麻酔)を行って歯茎の感覚を鈍くしてから注射を行うものです。

なるべく痛みの少ない治療をしてくれるところを選びましょう。また歯周病治療をする場合も重要なポイントがあります。それは歯科医師が日本歯周病学会認定歯周病専門医かどうかという点です。実際に初期の歯周病を発見するのはかなり難しいと言われて、重度になると治療はもっと難しいと言われています。

できれば歯周病治療なら専門医の資格を持っている歯科クリニックを選んだほうが無難でしょう。そしてお子さんの治療をする場合は大人と違う視点で選びます。それは最初に怖い思いをしてしまうと後まで続くからです。これが大人になっても継続する歯科恐怖症につながります。

そこで子どもの治療に対してアニメ映像を流してくれるといった工夫があるクリニックや、子どもの治療の対応に慣れているところを選びましょう。歯科クリニック選びの6つのポイントをご紹介ししました。どうぞ参考にしてください。

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